こんにちは!VETS CHANNEL事務局の小川名です。

今回はこちらの論文「犬および猫の慢性腎臓病における腎超音波
strain elastography(SE)とSDMA」をご紹介します。

ぜひ、VETS CHANNELにて公開中の 戸島 篤史 先生( 日本小動物医療センター )による「腎臓・膀胱 ~画像診断のいろは~」のシリーズとあわせてご覧ください!

https://e-lephant.tv/vets-ch/vetspay/1000624/

【犬および猫の慢性腎臓病における腎超音波SEとSDMA】

慢性腎臓病(CKD)は、犬や猫によくみられる腎疾患であり、腎線維化はCKDの進行を導く主要な病理学的プロセスである。腎生検は腎線維化評価のゴールドスタンダードであるが、その侵襲性のために、臨床現場では日常的におこなわれていない。本研究では、非侵襲的に腎組織の硬さを測定できる超音波SEの使用と、その腎機能との関連性を評価することを目的とした。

13頭のCKD犬(CKDD)、38頭の健常犬(HD)、17頭のCKD猫(CKDC)、26頭の健常猫(HC)を対象に、腎のひずみ比と腎機能を評価した。

すべてのグループで、腎皮質のひずみ比が髄質のひずみ比よりも有意に低く(HD;P<0.01、HC;P<0.01、CKDDとCKDC;P<0.05)、CKDDとCKDCの両方で皮質と髄質のひずみ比が両種の健常な対照動物よりも有意に低かった(P<0.0001)。犬では腎皮質と髄質のひずみ比は、血漿クレアチニン(P<0.05)、血中尿素窒素(BUN)、対称性ジメチルアルギニン(SDMA)と有意に負の相関を示した。猫では血漿クレアチニン(P<0.001)、BUN(P<0.05、P<0.001)、SDMA(P<0.05)に同様の相関がみられた。

以上より、SEは犬および猫のCKDにおいて腎弾性評価のための有望な画像診断ツールであり、腎機能障害との相関もあると考えられる。

Renal ultrasonographic strain elastography and symmetric dimethylarginine (SDMA) in canine and feline chronic kidney disease.
J Vet Med Sci. 2020 Aug 19;82(8):1104-1112.
PMID: 32554935