こんにちは!VETS CHANNEL事務局の伊澤です。

今回はこちらの論文「CTによる正常な犬胸骨リンパ節の測定」を紹介いたします。

ぜひ、VETS CHANNELにて公開中の池田雄太先生(小動物がん診療サポート)による「What is your diagnosis? 犬の体表リンパ節腫大」のシリーズとあわせてご覧ください!
https://e-lephant.tv/vets-ch/vetspay/1003819/
https://e-lephant.tv/vets-ch/vetspay/1003821/

【CTによる正常な犬胸骨リンパ節の測定】

背景:
犬における胸骨リンパ節のCT所見に関する情報は不足している。この遡及的解剖学的研究の目的は、健康な犬の胸骨リンパ節の一般的な外観を評価することである。

結果:
血液検査、尿検査、CT画像に異常のない犬27頭を対象とし、体重≦10kg、10.1~30kg、≧30.1kgの3群に分けた。CT画像の多断面再構成をおこない、胸骨リンパ節を同定した。胸骨リンパ節の数、位置、大きさ、密度および不均一性を記録した。リンパ節の密度と不均一性は、造影前後の画像で測定した。

1頭を除いて、すべての犬で胸骨リンパ節が確認された。1頭あたりの平均胸骨リンパ節数は2.1個(標準偏差0.6)で、最も高頻度の局在部位は第2胸骨分節であった(23頭;85%)。すべての犬において、体重と胸骨リンパ節の大きさに正の相関があった。年齢とリンパ節背腹径には有意な負の相関が認められた。短/長軸比は、体重群間で有意な差はみられなかった。中型犬(10.1~30kg)と大型犬(≧30.1kg)の間で、測定された大きさや短/長軸比のいずれも有意な差はなかった。胸骨リンパ節の密度と不均一性の値は、造影前と造影後で有意差があった。

結論:
結果に基づき、体格の異なる犬の胸骨リンパ節の大きさの評価には、短軸と長軸の比を用いることが推奨される。本研究における胸骨リンパ節は、造影前の検査では不均一、造影後の検査では均一であった。

Computed tomography measurements of presumptively normal canine sternal lymph nodes
BMC Vet Res. 2020 Aug 3;16(1):269.
PMID: 32746826