こんにちは!エレファントTV事務局の小川名です。

9月28日(火)、VETS CHANNELに公開予定の「 フェレットの右副腎摘出術 」にあわせて今回はこちらの論文「フェレットの根尖性歯周炎治癒に対する、アダリムマブの影響」を紹介いたします。

【 フェレットの根尖性歯周炎治癒に対する、アダリムマブの影響 】

【はじめに】
抗TNF-α生物学的製剤は、その使用が増加しており、免疫炎症反応への干渉が懸念されている。本研究では、フェレットの頂部歯周炎(AP)の治癒および治癒時間に対する、アダリムマブ(抗TNF-α生物学的製剤)の効果を評価したものである。
【方法】
雄フェレット12例を対象に、ベースライン時(T0)、AP確認時(T1)、根管治療(RCT)後30日目(T2)、60日目(T3)、90日目(T4)において、顎のCT撮影をおこない、治癒状況を観察した。すべての動物が犬歯にAPを誘発した。3例(12本の歯)が組織学的評価のためのポジティブコントロールとなった。9例を無作為に3つの治療群に分け、それぞれ12本の歯を以下の方法で治療した。
 全身投与:従来のRCTと抗TNF-α薬の全身投与
 局所投与:RCTと抗TNF-α薬の管内閉塞前の歯根周囲への局所投与
 コントロール:従来のRCTのみ
放射線技師2名が盲検によりそれぞれCT画像を評価し、APの同定と定量化をおこなった。病変の大きさの統計学的解析にはRank-based analysis of covarianceを使用した。
【結果】
すべての歯にAPが誘発された。RCT後、3群のすべてのAP病変は有意に縮小した。関連サンプル特定のペアワイズ比較(Friedman’s 2-way analysis of variance by ranks within each group)では、3群すべてにおいて治癒期間とともに病変サイズが減少する傾向を示し、局所群(local adalimumab)で最も顕著であった。各群間に統計的な差は認められなかった。
【結論】
この動物モデルでは、全身性および局所性の抗TNF-α薬はAPの治癒を妨げず、より早い治癒反応が期待できた。これらの知見は、より大きなサンプルサイズでのフォローアップ研究を促すものである。

The Influence of Adalimumab on the Healing of Apical Periodontitis in Ferrets
J Endod.2017 Nov;43(11):1841-1846.
PMID:28967493